ベ
ジタリアンであることはモラル上は正しいことだとはわかっていても、彼女は肉を食べるし、菜食主義を強要されれば怒鳴りつける。あるいは、ファーストフー
ドが貧困層の労働者を搾取していると知っていてもなお、タコベルは大好物だし、コーラも大好き。ファッションフリークなことは市場経済に踊らされているっ
てことになるのかもしれないけれど、数え切れないほど靴を持っているし(ディヴァインも靴マニアだった)、新作で気に入ったアイライナーがあれば買ってし
まう。アメリカ北西部オリンピアに代表されるようなクリーンネスと南部的なあか抜けなさの間で、無理に進歩的なライフスタイルに適応するのではなく、あり
のままでいるのがゴシップの魅力であると言ってしまえば簡単だが、なにかそういう同時に相容れないちぐはぐさをベスはあわせもっている。そして、このかれ
らの割り切れなさはイギリスのハイ・カルチャー誌『I-D』でのファッション・シューティングに登場したベスが象徴するだろう。
Q/T/B: Zine 05